ワキガ(腋臭症)といわれたら切る?切らない方がいい?手術や治療法、保険は適応になるの?

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ワキガと診断されたら、何とかしたいとは思いますが、何が一番自分に合っているのか?とか、痛みはないのか?とか色々と心配ですよね。諸外国では国民の殆どの人がワキガのため、臭いを気にする人は少なくいのですが、日本人はそうはいきません。今回はわきが治療に焦点をあて、治療法、保険適応になるのかなど、気になる部分を解説いたします。

そもそもワキガで困る事とは?

日本人は諸外国とは違って、腋臭症の人は1割程度のため、余計に「自分だけ周囲の人とは違う特有の臭いがある」ということに敏感になっていることが多いのです。

周囲の人に気付かれてしまうのではと、軽微なものであっても深刻になってしまう方が多く、特に腋毛が生えてくる思春期に発症するため、誰にも相談できずに悩んでいるという背景があります。

実際、腋臭症の人は何に困っていて、どんなことが辛いのでしょうか。

腋臭(わきが)の臭い

腋臭の臭いは、アポクリン汗腺からの分泌物を皮膚に常在している細菌が分解して生じる臭いであって、汗そのもの自体には臭いはありません。

入浴後に殺菌作用のある外用薬などを塗布すれば、腋臭の臭いをかなり抑えることができます。

つまり、臭いの元は常在菌の増殖ですから、アポクリン汗腺から出た汗には細菌の餌となる栄養素をすぐ拭き取り、殺菌すれば良いのです。

黄ばみ

腋臭症の人の悩みの中に、シャツやブラウスの脇が黄ばんでしまうので着れないということを良く聞きます。

臭いだけではなく、洋服の黄ばみを気にして、好きな服をチョイスできないということも女性であれば特に相談のできない内容となります。

多汗症による汗ジミ

腋臭症の方でも、あまり汗をかかないという人もいますが、大体の方は「臭い」と「汗っかき」を訴えます。

汗が多いとそれだけ常在菌の増殖も予測できますから、汗が少ない方よりも圧倒的に臭いが発生しやすいといえます。

精神的苦痛

思春期に発症し、自分の親もワキガ(腋臭症)であったりすると「ワキガ(腋臭症)になったのは親のせいだ」と思い、親子の関係がギクシャクすることも考えられます。

また、誰にも相談できずに、自分の臭いが周囲に迷惑をかけていると思い込み、対人関係に影響を与えたり、コミュニケーションがうまく図れなくなるなど精神的な苦痛は大きくなっていくわけです。

周囲の何気ない一言や態度で、腋臭症でないのに「自分は腋臭症だ」と思い込む自臭症になると、精神科医による治療が必要になる場合もあります。

ワキガになりやすい人はいるの?

優性遺伝のため自分がワキガ(腋臭症)の場合、必ず両親のどちらかもワキガ(腋臭症)です。

ワキガ(腋臭症)の人はアポクリン汗腺が多いため、耳の中にあるアポクリン汗腺から汗が多く分泌されますので、耳垢が湿っています。

耳垢が湿っている人は、ほぼワキガ(腋臭症)ですが、中には耳垢が湿っているのに、臭いのない人がいて、そういう人は腋臭症体質といい、ワキガ(腋臭症)の人は親がワキガ(腋臭症)か腋臭症体質なのです。

逆に、耳垢が乾燥している人は腋臭症ではありませんので、耳垢が乾燥しているのに、自分の臭いを気にしている人がいたら、それは「自臭症」です。

また、腋毛が生えだす思春期にアポクリン汗腺が活発化し、20歳頃にピークを迎えますので、成人になってから突然腋臭症を発症することはなく、もし成人過ぎてからワキガ(腋臭症)を訴えてくる場合は、「自臭症」と思って、ほぼ間違いありません。

ワキガの治療方法とは?

ワキガの治療には、以下の方法がありますので、それぞれについて簡単に説明していきましょう。

手術

脇の下にあるアポクリン汗腺とエクリン汗腺、皮脂腺を目視で取り除く手術になります。

脇の下をメスで切り、その皮膚を裏返しにして、腋臭の原因となる汗腺、皮脂腺を取り除くため、術後の脇の下の皮膚はかなり薄っぺらな状態になり、術後管理をキチンと行わないと皮膚が壊死(えし)したり、感染症を引き起こしてしまいます。

永久脱毛

永久脱毛をしても、汗の量に変化はありませんが、常在菌の温床となる腋毛がなくなると、臭いの発生もかなり軽減できます。

永久脱毛の方法としては、レーザー照射や光脱毛などがあります。

永久脱毛とまでいかなくても、剃毛や腋毛を処理するだけで同様の効果が得られます。

レーザー治療

レーザー治療は、メスで切開などを行わないため、治療後のリスクは低く、恐怖心などは少ないといえますが、目視で汗腺を照射するわけではないので、完全に臭いを無くすることは難しいです。

ただ治療時間も短く、傷が残らない、美容的に見た目が良い、治療後すぐに通常通りの生活に戻れるのは魅力です。

ワキガを軽減させる方法とは?

表皮に付着している常在菌が汗を分解して産生した臭いですから、常在菌が増えないようにするのが得策です。

ムダ毛の処理

腋毛があることで、常在菌が付着しやすく温床となりますので、ムダ毛の処理を行うことをおすすめします。

しかし、ムダ毛を処理したとしても、汗を減らすことにはつながりません。

清潔を保つ

脇の下は、適度は温度と湿度、汗に含まれるたんぱく質などの栄養源から、常在菌が増殖する格好の場所です。

汗をかきやすい人は、特にこまめに汗を拭き清潔に保つことで、臭いの発生を抑えることが可能です。

そして乾燥したタオルなどでゴシゴシ拭くのではなく、濡れたタオルで汗を拭き取れば、気化熱により体温も下がり、爽快感と清潔感を同時に味わうことができます。

生活習慣の見直し

ストレスや過度な緊張や疲労があると、自律神経のバランスを崩し、交感神経が優位になってしまいます。

そうすると発汗が出やすくなり、結果臭いを発生させる頻度を高めてしまいますので、生活のリズムを整える、食習慣を見直す、適度にストレスを発散させることが大事となります。

制汗剤の使用

制汗剤には色々なタイプがありますので、自分にあったものを選ぶのが大事ですが、基本は入浴後や汗を拭き取った清潔な状態にしてからの使用をおすすめします。

制汗剤には広範囲に使えて手軽なスプレータイプや、しっかりと成分を密着させるクリームタイプやロールオンタイプがありますが、自分の生活スタイルなどに合わせて使い分けるのも良いでしょう。

ワキガの治療は保険がきくの?

腋臭の治療を、保険で何とかしたいとお考えであれば、病院に問い合わせるのが一番早いです。

しかし、「保険診療行っています」といっても、誰にでも適応するわけではありませんから、問い合わせた後、受診をして担当医の判断に委ねるしかありません。

ワキガ(腋臭症)の場合、自臭症と判断に迷うことがあることと、臭いを気にしている人は受診日にも脇の下を清潔にして制汗剤などを付けて来る方が多いので、その場ですぐにワキガ(腋臭症)と診断されない方が多いためです。

やはり医師の他に家族なども「臭いがある」と認識していることや、洋服などの黄ばみなどがなければ、確定診断はされないでしょう。

まとめ

脇の臭いは、常在菌が増殖した際に発する臭いですから、まずは殺菌作用のある石鹸で丁寧に洗い、その後は消毒剤や制汗剤などの外用薬を使用すれば、かなりの臭いを抑えることが可能です。

また、腋毛を処理すると、常在菌の温床を減らせますので、さらに臭い対策として有効です。

これらの他に、生活習慣の見直しなどを行っても、なお臭いが気になり、周囲にいる人からも指摘されるようであれば、専門医に相談してみると良いでしょう。

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