唾液が出なくて口が臭う!その臭いの原因とは?口臭を無くす秘訣について

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口の中がカラカラになり、喉が渇いて朝起きてしまったという経験があるかと思います。その時、吐いた息が異常に臭く感じたこともあるかと思います。唾液が出なくて口が臭いのか?それとも、朝起きたときは口が臭いのか?両方が原因なのか?いろいろなことが思い浮かび心配になってしまうこともあると思います。そして、この口臭を無くすことは出来ないのだろうかと思うでしょう。今回は、唾液の分泌と口臭について説明します。

唾液が出なくなる理由とは?

・唾液が出なくなる、出にくくなる原因としていくつかあげられます。自律神経のバランスの変化や老化、病気に原因がある場合などがあります。

自律神経とは?

・神経とは、体のそれぞれの部位と体の司令塔である脳をつなげるネットワークのことです。脳や脊髄にある中枢神経と体にある末梢神経と2つに大きく分けることが出来ます。末梢神経はさらに、【自律神経】と【体制神経】に分けることができます。体制神経は、運動と感覚に関わります。実際に動かしたりすることに作用します。一方、自律神経は内臓器官に関わるため、自分の思い通りに動かしたりすることはできません。この自律神経は【交感神経】と【副交感神経】の2つの神経に分けられています。

自律神経の中枢は脳の視床下部にあり、内臓器官に関わる重要な神経で、心臓、肺、胃腸、肝臓、唾液腺、瞳孔、血管など多くの場所に分布しています。交感神経と副交感神経はそれぞれ、ブレーキとアクセルの関係にあります。お互い強調しながら体の多くの器官を細かく調整していきます。

交感神経

・交感神経は、心臓、肺、消化器系などの器官と脊髄が繋がっており、多くの臓器を同時に調整しています。興奮や緊張した状態になると交感神経が優勢に機能し始めます。ストレスを感じる時も同様です。交感神経が優勢になると、アドレナリンなどが分泌されて、血圧、血糖値は上昇し、免疫抑制、胃酸の分泌の促進、唾液の分泌が低下します。緊張して、口の中が渇く現象はこのためです。

副交感神経

・交感神経は、それぞれの器官と個別につながっており、影響を個別で与えることが多くみられます。副交感神経は緊張がほぐれ、リラックスした状態になると優位に作用します。
心拍数は減少し、脳血管は拡張し、唾液はサラサラとして増加し、瞳孔は閉じ、胃の動きは活発化されます。

老化

・老化に伴い、様々な導管は減少、狭窄してしまいます。これは、唾液腺にも共通して起こることで、それに伴い唾液の分泌が低下します。また、唾液の分泌量自体も老化するとおよそ1/2に減少すると言われています。

病気が原因の場合

・病気が原因で唾液の分泌が低下する有名な病気に、【シェーグレン症候群】があります。シェーグレン症候群は、涙腺や唾液腺などの分泌腺に慢性的な炎症が生じて、涙や唾液腺の分泌が低下して、ドライアイ、ドライマウスといった乾燥状態を作り出す自己免疫疾患です。その他、唾液の分泌が低下する病気として、【唾石症】があります。唾液腺にミネラルの結晶が詰まり、唾液の分泌が低下させてしまいます。また、高血圧の降圧剤や抗うつ剤の副作用に口腔内の乾燥があります。

唾液の減少と口臭

・それでは、何故唾液の分泌が低下すると口臭が生じるようになるのでしょうか?それは、唾液の様々な作用に原因があります。唾液には大きく8つの作用があると言われております。その中でも【自浄作用】、【抗菌作用】の2つが口臭に大きく関与しています。自浄作用は、食後生じた食べかすやプラーク、細菌を唾液によって常に洗い流してくれる作用です。抗菌作用は、文字通り唾液に含まれるリゾチームやラクトフェリンなどの成分によって、歯周病病原細菌や虫歯菌などに対して、増殖することを防いだり、活動が活発になることを防ぎます。このような作用によって特に口臭の原因となる、歯周病病原細菌の増殖を防ぎます。唾液の分泌が低下すれば、自然と口腔内に歯周病の原因であるプラークや歯周病病原細菌が口腔内に残留しやすくなり、口臭が生じやすい環境となります。また、唾液に含まれる塩素イオン自体が口臭の臭いを減少させるような作用を持っています。

唾液を分泌させるには?

・減少した唾液の分泌を増加せるための方法の1つとして、唾液腺のマッサージをして唾液腺を刺激して、唾液の分泌を促進させる方法があります。唾液腺は、大小様々な大きさのものが口腔内に存在します。そのなかで3大唾液腺と呼ばれる【顎下腺】、【耳下腺】、【舌下腺】があります。この3つの唾液腺でほとんどの唾液量が分泌されます。顎下腺は、両顎の角の付け根、耳下腺は耳たぶの辺り、舌下腺は顎の先端辺りにあります。これらを指で刺激すると唾液の分泌が促進されやすくなります。

他の唾液の分泌を増やす方法として、よく噛むことがあげられます。食事時にしっかり咀嚼することにより唾液腺に刺激が伝わり、より多く唾液の分泌が得られます。また、よく噛むと言うことは脳内がリラックスした状態になります。そのため、副交感神経が優位に働き、唾液の分泌が増えます。食事時以外にはガムを噛むことにより同様な効果を得ることができます。

口臭を無くす秘訣とは?

・唾液の分泌が低下しても、口臭が少ない方もいます。それは、定期的に歯科医院で検診とメンテナンスを行って、歯周病の状態を安定させている方に多くみることが出来ます。口臭の原因のほとんどが歯周病に関連しています。そのため、常日頃より正しく正確なブラッシングを行い、いかに歯周病を安定させているかが鍵になります。

また、喫煙やアルコール摂取などの生活習慣も口臭の原因となります。喫煙することにより健康状態は悪化しやすくなります。健康状態同様、歯周病もタバコに含まれる有害物質の影響により、歯周病は進行しやすくなります。また喫煙により唾液腺の導管が恐縮しやすくなり唾液の分泌も低下しやすくなるという報告もあります。アルコール摂取は、体内の水分量が低下し、口腔内に乾燥状態を作りやすくなります。喫煙、アルコールを摂取する習慣が多い方は、生活習慣を見直すことが口臭を無くすことにつながります。

まとめ

・唾液減少は口臭を生じる原因だけではありません。唾液量が低下すると、【唾液の緩衝能力】、【歯の再石灰化の促進】といった作用も弱まり、歯に虫歯ができやすくなります。他にも【消化作用】、【粘膜保護、潤滑作用】、【溶解・凝集作用】、【粘膜修復作用】があり、口腔内の健康維持のみならず全身の健康維持にも重要な働きをしています。唾液の分泌の多い方では唾液の分泌が少ない方と比べると、がんの発生が少なく、がんになったとしても進行が進みづらいなどの報告もあります。

唾液の分泌量によって、体の健康の良し悪しのバロメーターの1つであるといってもいいと思います。そのため、口の中が渇き易くなり、口臭が生じると感じた場合には、体のどこかに異常がある可能性があります。そのため、常日頃から食事は出来るだけしっかり咀嚼できるもの(あまり柔らかいものだと良く噛まずに食事が出来てしまうため)を選び、よく噛んで時間をかけて食事する習慣を身に付け、唾液の分泌を促すようにしましょう。そうすることにより、食事する楽しさと体の健やかさが得られて、人生がより幸せになります。

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